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過失割合(過失相殺率)で,もめています。どうすれば?


 

過失割合,あるいは,過失相殺率,とも言います。
これは,保険会社が決めるものでは,ありません。
当事者が,話し合って,決めます。
これが,なかなかまとまらないことがあるのです。

一般的な感覚では,
「どっちが,悪い」
というのを決めるのが,過失割合(過失相殺率)だ,
・・・と思いますよね。

でも,ちょっと,違うのです。
わかりやすく言えば,
(正確ではないので,ご留意ください)
「より,もっと,注意をしていたら,事故を避けられたか」
という観点で,その大きさを決めるのが,
過失割合(過失相殺率)なんです。

例えば,
「青信号になったので,発進したら,横から,赤信号を無視した車がつっこんできた」
なんていう事案。
普通,赤信号を無視した方が悪いに決まってますから,
0:100
に,なりそうですね。
でも,
10:90
になることも,珍しくないのです。
なぜなら,
「青信号になっても,発進する際,左右を見ていたら,つっこんでくる車を発見できたよね」
という観点から,
0ではなく,10
がついてしまうんです。

過失割合(過失相殺率)は,
日常的な概念に近いだけに,
その違いに要注意です。


過失割合について,保険会社の主張に納得がいきません。過失割合は,保険会社がきめるのですか?


 

過失割合は,当事者の合意で決めるのが原則です。

→ 保険会社が「この交通事故の過失割合は,20対80です」などと言ってくることがあります。そうすると,過失割合は保険会社が決めることのように感じたりもしますよね。しかし,本来,過失割合は,当事者間の合意,すなわち,被害者と加害者(保険会社)の話合いで決めるものです。(どうしても合意が形成できない場合は,裁判(民事訴訟)で裁判所が判断することもあります。)もっとも,保険会社は過去の裁判例の積み重ねを前提に話をしてくるので,これに対抗するためには,被害者の側でも,過去の裁判例を踏まえる必要があると思われます。


交通事故で親が死亡しました。保険会社から,交渉の代表者を選んでくださいといわれました。どういうことでしょうか?


 

法律的には,損害賠償請求権は「相続財産」になるので相続人の中から代表者を選んでほしい,ということです。

→ 被害者が死亡した場合,①被害者自身の損害賠償請求権と,②遺族固有の損害賠償請求権と,二種類の損害賠償請求権が発生します。①については相続財産になりますので示談にあたっては,保険会社は相続人全員の同意を求めてくるのが通常です。保険会社は,相続人全員と個別に示談交渉する訳にはいかないので,便宜上,相続人の代表者と交渉することになりますが,示談にあたっては,相続人全員の同意(印鑑)が必要になると思われます。
弁護士がご依頼いただいた場合は,相続人全員から委任状をいただき,弁護士が相続人にかわって保険会社と交渉することになるのが一般的です。


後遺障害等級の認定って,なんですか?


 

症状固定段階に至ってなお身体に残存する障害に対して,その重さに対応する形で設定された基準です。

→後遺障害等級は,重い1級から,軽い14級まで設定されています。重い等級が認定されると,賠償額等は高額になります。軽い等級が認定されると,賠償額等は低額になります。
この等級を認定する機関は,一般的には損害保険料率機構(JA共済連が行う場合もある。)です。詳しくは,「後遺障害ポイント」のページをご覧ください。


保険会社から「治療を打ち切ります」といわれました。もう,通院することはできませんか?


 

交通事故と症状との間の因果関係,治療の必要性・相当性が認められれば治療費が事後的に支払われます。

→保険会社は,賠償額を低くするために,まだ治療が必要な段階でも「治療を打ち切ります」と言ってくることがあります。たしかに,症状固定段階に至れば治療を打ち切ることになりますが,この症状固定段階は,保険会社が一方的に決めるものではありません。仮に保険会社が治療費の支払いを止めてしまったとしても,交通事故と症状との間の因果関係,治療の必要性・相当性が認められれば 治療費が事後的に支払われます。(一方,これらが認められなければ、支払いを受けることはできません。)


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